「ベルサイユのばら」で一番好きな曲:愛の柩

今日は、宝塚の「ベルサイユのばら」で私が一番好きな曲について書きたいと思います。

「ベルばら」といえば、「愛 それは 甘く・・・」という歌詞が印象的な“愛あればこそ”、アンドレが歌う“心の人オスカル”、フェルゼンがアントワネットを思って歌う“愛の面影”などが有名ですよね。

これらも確かに良い曲ですが、実は私が一番好きな曲は、フェルゼン(フェルゼン役のスターさん!?)がフィナーレで歌う「愛の柩」という曲なのです。愛する人がこの世を去った辛さを歌った曲なので、タイトルや歌詞は救いがないのですが、それに対して曲のアレンジは爽やかでアップテンポなところが特徴といえるでしょうか。

「ベルばら」という大作の観劇にあたっては、観客も集中力を使うので、多少の疲労感を覚えがち。
そんなとき、フィナーレでこの曲を聴くと、本編で感じた切なさはそのままに、新鮮な風が心を吹き抜けるような清涼感を覚えるのです。逆に言えば、メロディーが重くないからこそ、歌詞の切なさが際立ち、胸が痛くなるというか。

そして、私にとって「愛の柩」といえば、平成初の雪組の「ベルばら」にて、特別出演でフェルゼン役を演じた紫苑ゆうさんの印象が強いです。実は不覚にも、当時、生で観たフェルゼンがどなただったかの記憶が曖昧で・・・。

紫苑さんは、映像で何度も観ていたのですが、宮廷服が似合うスタイルといい品格といい、正に貴公子でした。そして、このときのアントワネットは仁科有理さん。「愛の柩」でも、同期生のお二人による息ピッタリのデュエットダンスがありました♪

ところで、私、最近まで、この曲は宝塚のオリジナルだと思っていたのですが、スカステのステージノートの再放送で、壮一帆さんが、シャンソンが原曲と仰っているのを聞き、驚きました!噂によれば、原曲名は「Rusty Bells」だとか。爽やかなアレンジは宝塚版ならではかもしれませんが、切なさの合うあの旋律がフランス生まれだったとは。フランスが舞台の作品と考えると、粋な選曲ですね。

因みに、一番最近、生で観た壮さんのフェルゼンも、爽やかさ、情熱、安定した実力で、本編も「愛の柩」も素敵でした!